「正しいウォーキング」とは何か?メカニズムを考えてみよう!

あきらんウォーク

ウォーキングを通じて健康促進を図っていきたいという、いわゆる「ウォーキング人口」は増加の途をたどっています。

従来ですと、多忙な方々が短い余暇や隙間時間を有効活用することで体力をつけ、健康に留意したい考えたとき、ランニングやジョギングが即効性として魅力的に映っていたのに比して、従来ウォーキングは「単に歩いているだけ」という扱いで軽視されてきた歴史があると思います。

ただ、スポーツ科学の分野においての研究が進み、ウォーキングであっても十分に健康促進の効果が図れることや、コマ切れの時間の積み重ねであっても脂肪燃焼の効果は得られるなどの検証が確立し「生活のなかで無理なく短時間のウォーキング」という手法がだんだんと脚光を浴び始め、市民権を得てきた証左として、冒頭に述べた「ウォーキング人口の増加」が顕著な傾向として表れてきているのだと考えられます。

そのような傾向化にあってもいまだに「正しいウォーキングとは?」についての定説は、なかなかどうして人口に膾炙していない、と思えるのですが如何でしょうか?

今回はそういうテーマについて考えてみましょう!というお話です。

そもそも「正しいウォーキング」とは?

有酸素運動としてのウォーキングの普及に努めて活動をされている「オリンピック競歩」元日本代表選手の園原健弘氏は、その監修著書である「ウォーキング100のコツ」という書籍のなかで「健康ウォーキングの定義」を下記のように述べ、整理しています。

 ① 関節の可動域を広げる
 ② 体幹の筋肉をキチンと動かす
 ③ 全身の筋肉に適正な負荷をかける

上記の3点を心掛けたウォーキングこそが「正しい歩き方」だというのです。

ここからは私なりの解釈で恐縮ですが、つまるところ「全身をおおきく動かし、身体の中心でしっかりバランスを取り、全身の筋肉を意識する」ことを認識しながら歩く、ということを述べられているのだと思います。

そういう視点に立って、ひとつひとつ見ていきたいと思います。

関節の可動域を広げる → 大きく手足を広げて歩く

これは皆さんも意識してウォーキングしている事項であると思います。私もやっています。
通勤時にもリュックを背中に背負って、両手をフリーにしてよく振りながら、脚もなるべく大股にダイナミック且つリズミカルに歩くと、それだけで気分も弾むものです。

「いま俺ってウォーキング頑張っているぜ!」という清々しい気持ちになれますものね♪

両手両足を大きく可動させることを意識すると、もちろん身体はリズムに乗ってスイスイ前に進みます。

水泳でいうクロールやバタフライの手の動きがスピードに乗った推進力を助長させるのと一緒です。陸地のウォーキングでも、両手両足の動きを大きくすることで「振り子」や「でんでん太鼓」などのような効果が出ます。手足を大きく動かして歩いてみますと、自然と腰がツイストされる効果もあるのに気づくはずです。

体幹の筋肉を動かす → 中心部(コア)の部分の筋肉を強化

前項で書いたのは、手足の動きが振り子時計の「振り子」やでんでん太鼓の「ひも」の部分に相当するという推進力の点ですが、この「振り子」や「ひも」には、当然その母体となる「時計」や「太鼓」の本体が必要です。そして、それにあたる部分が身体の中心部分を占める「体幹」なのだと思います。

前項で「自然と腰がツイストされる」と書きましたが、手足を大きく振って推進力を付けて歩くことによって、身体の中心である「体幹」の筋肉が収縮・伸展(ストレッチ)を活発化させられ、これがエネルギー消費につながり、ダイエットや筋肉強化につながってくるメカニズムなのだと思います。

つまりは体幹の筋肉がフルに使用され、それによって手足の振り、推進力につながってくるので、手足だけに負担をかけず「全身運動」の負荷分散効果が得られる、ということなのですよね。

全身の筋肉に適正な負担をかける → エネルギー効率の最良化

これまでの項でツラツラと述べてきて、もう回答が出ていることに気が付きました。

身体の中心部(コア)の体幹の筋肉を使用し、そこから派生して手足の推進力を加えてウォーキングするということは、すなわち全身運動になるため、手足だけの筋肉、胴体だけの筋肉に偏った依存・無理な負荷が掛かることなく、全身の筋肉にまんべんなく「適切な負荷」が与えられるということです。

これによって身体のある特定の部分の筋肉だけが疲労することなく、楽な姿勢で長時間、健康的にウォーキングができる、ということなのだと思います。

そして、全身の筋肉から、それぞれ適切なエネルギー消費が行われることで、効率的なカロリー消費がなされますから、結果的にダイエットや健康促進への近道につながる、というメカニズムなのでしょう。納得です。

さいごに 無理のない全身運動でウォーキング効果を体感しよう!

今回「正しいウォーキングとは?」という観点で園原氏の定義した①~③について、私なりの解釈で推測してきました。
そして勝手に「納得です」とかまで言い切ってしまいました(苦笑)。

もしも園原氏のお考えと乖離しているようであれば申し訳ない話ですが、皆様のご意見も伺いたいところではあります。

いずれにしても私の見解としては園原氏の定義の①~③は、それぞれが別個のものではなく、そのいずれか1項目を実践しようとすると、必ずほかの2項目も連動されるという「三位一体」の性質を持つものなのだな、と考えさせられました。

「歩く」という目的のみを単純に考えた場合、芸人さんのコントにある「あたりまえ体操」の歌詞ではないですが「右足を出して左足を出すと歩ける」なのです。

ただ、ウォーキングとして健康促進の効果を出すという目的をもって歩くのであれば「右足を出して左足を出す」だけでは駄目なのです。それはただ単に「移動する」という目的に対しての手段としての効果しか生みません。

「痩せたい」「健康な体作りをしたい」という目的でウォーキングを定義しようとしたとき「移動するために歩く」ということからは切り離して考える必要があります。
身体の中心である体幹を意識し、そこから派生して手足を大きく振って前に進むことで、全身の筋肉から等しくエネルギー消費がなされて、バランスのよい全身運動の効果が得られる、という意味での「正しいウォーキングの実践」を心掛けていく必要があるでしょう。

①~③の定義の歩他に、今回述べなかった「正しい呼吸法」という要素の検討も必要かとは思いますが、それはまた別の記事で考えていくこととします。

それでは!また~(●^-^●)

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